映画

『母たちの村』:監督ウスマン・センベーヌ@岩波ホール

所用で雨の東京にやって来たBさんと岩波ホールで『母たちの村』を観た。 この作品、Bさんから聞くまで、ノーチェックでしたが、久しぶりに見ごたえのある映画だった。 朝から雨で、平日、11時半開演の映画館は、ガラガラだと思っていたら、7割がた席が埋まっ…

『あんにょん サヨナラ』金兌鎰(キム・テイル)監督

9日、ポレポレ東中野にて。日韓共同ドキュメンタリー。李熙子さんは生後13ヶ月の時、父が日本軍により徴用され中国で戦死。 しかし、その事実を知ったのは90年代に入ってからだった。 そして、靖国神社に合祀されている父の名の削除を求めて、裁判を起…

『ジム』『ツヒノスミカ』監督:山本起也

だいぶ前になってしまいました。紗羅さん、tosukinaさんご紹介のドキュメンタリー上映会。 予約の電話を入れたら、予約受付はしていないとのことで、山本監督が、当日清算券を送ってくださいました。 『ツヒノスミカ』の前には、監督のデビュー作『ジム』を…

『Marines Go Home 辺野古・梅香里・矢臼別』

映画を観た日は、朝から新宿、横浜と出かけ、9:05からのレイトショーだったので、すっかり疲れてしまい、後半の10分ほど眠ってしまいました(笑) もう一度みてからと思っていましたが、昨日、斎藤貴男さんの講演を聞いて、米軍再編の意味するものの大…

アルヴォ・ペルトの『アリーナ』

紗羅さんお薦めネット注文していたアルヴォ・ペルトの『アリーナ』がやっと手元に届きました。 注文したつもりで、ウィッシュリストに入ったままだったのにきづいたのはだいぶ経ってから。 少し前には、古澤巌と高橋悠治のコンサートで聴いたラベルのツィガ…

『送還日記』監督:キム・ドンウォン

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください) 渋谷のシネ・ラセットの10時からのモーニングショーに何とか間に合いました。このところ映画を観てもうつらうつらしてしまうのに、全く眠くなるどころか覚醒してゆくドキュメンタリーでした。…

『ヨコハマメリー』監督:中村高寛

新宿テアトル、モーニングショーなので、どうせパラパラだろうとおもっていたところ、予告が始まって着いた会場は、空席がなかなか見つからず、最前列にやっと座りました。始まってからも、次々遅れてやってくる人、人。 やはり、年配の人が多かったようです…

『三池〜終わらない炭鉱の物語』監督:熊谷博子

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください)今も寒い地域にはあるでしょう、だるまストーブ。 シャベルでごそっと石炭をすくうと、黒光りした石炭の塊の重みと固い感触。 熱風が顔を灼き、投げ込むと、火の子が飛んで、真っ赤な炎が燃え上…

『エドワード・サイード OUT OF PLACE 』監督:佐藤真

2006年5月16日(火)〜27日(土)*5月21日(日)は除く 会場:アテネ・フランセ文化センター2006年4月29日(土) 大江健三郎講演会+完成記念上映会 会場:九段会館大ホール 下高井戸シネマドキュメンタリー映画祭は、こちらをどうぞ! 『にがい涙の大地…

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』監督デヴィッド・クローネンバーグ

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください) 主演のヴィゴ・モーテンセンは『ロード・オブ・ザ・リング』にアラゴルンで出演していましたが、髭を剃ったら、こんな顔だったのね。 狂気を秘めたトム・ストールにぴったりです。 たまたま、不…

亀も空を飛ぶ監督:バフマン・ゴバディ

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください) 東京では去年の9月に公開されて、秋に観ています。 実は去年観た映画の中で一番印象に残った映画でした。 そのことをいつか書こうと思いながら、書かないまま、書けないまま来てしまいました。 …

『白バラの祈り〜ゾフィー・ショル、最期の日々』監督:マルク・ローテムント

(映画の内容に触れています。未見の方は気をつけください) 内容は知っていました。暗い気持ちになって、落ち込みそうで、あまり行きたくなかったのですが。 それでも観ようと思ったのは、主演女優の『ベルリン、僕らの革命』のユールを演じたユリア・イェ…

『イノセント・ボイス 12歳の戦場』監督:ルイス・マンドーキ

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください) 2005年ベルリン映画祭最優秀作品賞(児童映画部門)受賞。メキシコ映画。 1980年代エルサルバドルの内戦の中を生きたオスカー・トレスが自ら脚本を書いた自伝的作品。11歳の少年チャバが住む村は…

『散歩する惑星』監督:ロイ・アンダーソン

(映画の内容に触れています。未見の方はお気をつけください) 久しぶりに面白い映画を観ました! スウェーデン映画『散歩する惑星』です。2000年カンヌ国際映画祭 審査員特別賞受賞最近、映画館で映画を観ると必ずといっていいほど、眠ってしまいます。 比…

[ペパーミント・キャンディー』監督:イ・チャンドン

ずいぶん前にRさんがすすめてくださった韓国映画『ペパーミント・キャンディー』を観て、隣町まで返しにいった。おすすめどおり、韓国映画の質の高さを感じさせてくれる作品でした。 (映画の内容にふれています。未見の方はお気をつけください) 主人公・ヨ…

『ロード・オブ・ウォー』監督:アンドリュー・ニコル

(以下映画の内容にふれています。未見の方はお気をつけください) ニコラス・ケイジ演ずるユーリー・オルロフは一家でユダヤ人を装いウクライナからアメリカに移住して来た。 ロシア・マフィアの銃撃戦を目撃したことをきっかけに武器商人となり、名を上げる…

永遠のライバル

PCのそばにおいている私のお気に入りはモスラ対ゴジラのフィギュア。 ちょっと、埃をかぶっていますが、そんなことものともせず、両者互角、ゴジラ対モスラは永遠の戦いを繰り広げています。 ほとんど黒に近い深緑の特殊ゴム製。 これはどこかのお菓子メーカ…

『ベトナムから遠くはなれて』総編集:クリス・マルケル 監督:アラン・レネ、 ウィリアム・クライン 、 ヨリス・イヴェンス 、アニエス・ヴァルダ、 クロード・ルルーシュ、ジャン・リュック・ゴダール。

1967年、ベトナム戦争をこのまま見過ごすわけにはいかないとフランスの第一線の監督たちによるコラボレーション。 映画は港のシーンから始まります。 軍艦からクレーンで積み下ろされる巨大な砲弾は海の上でぶらんぶらんと揺られて、トンキン湾に下ろさ…

『式日』脚本・監督: 庵野秀明

(映画の内容にふれています。未見の方はお気をつけください)いかにも古そうなこのビデオを借りたのは、『花とアリス』や『ラヴレター』のあの監督岩井俊二(「あの」なんて言っても知らない人多いかしら?)が出演者に書かれているのをはがれかけたラベル…

オートバイ少女(監督:あがた森魚)

ガロに描いていた鈴木翁二と言ってもご存じない方の方が多いのではないかと思う。 私も鈴木翁二が描いていたほんの最後のほうを知っているだけなのだけれど。今まで機会があったのに、原作のイメージを壊したくなくて映画を観ていなかった。ビデオショップで…

『旅するジーンズと16歳の夏』監督:ケン・クワピス@恵比寿ガーデンシネマ

10月1日は都民の日であると同時に映画の日です(1日)。おなじ恵比寿にあるガーデンシネマで公開初日の映画『旅するジーンズと16歳の夏』を観ました。この映画、大の男も思わず涙するといううたい文句(笑)。恵比寿まで足を伸ばすことはなかなかないのでラ…

『笞の痕』監督:マグダレーナ・ピェコシュ@国立近代美術館フィルムセンター

これはなかなか面白かったです。文学作品を原作にした父との葛藤を描く人物描写は2004年の作品にしては古い感じはしますが、ポーランド映画らしい内省的で、丹念に描かれた映像に伝統を感じました。 原作では悲劇であった結末を監督のたっての要望で、悲…

『小川紳介と土本典昭』

11日からアテネフランセ文化センターで始まった『小川紳介と土本典昭』に行って来ました。 小川作品『圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録』、土本作品『ある機関助手』『ドキュメント路上』『パルチザン前史』『水俣ー患者さんとその世界』を観ました。 お二…

『HELLFIRE 劫火 ヒロシマからの旅』監督:ジャン・ユンカーマン

今は亡き丸木位里、俊ご夫妻の原爆の図の創作の経緯やその様子を撮影した作品です。 原爆の図を公開する時に大広間に広げた絵を「裸足じゃ困るけれど、靴下をはいてる方はどうぞ作品の上に載ってご覧ください。踏んで、汚れたら、絵もまたよくなります。簡単…

『ひろしまのピカ』演出:土本典昭

丸木俊さんの絵本の一筆一筆、タッチをなぞるようにカメラは進みます。25分という長さのなかに一瞬のうちに日常を生き地獄に変えてしまった凝縮した生が絵とともに語られます。小室等の歌は心に沁みる祈りの歌です。 土本ドキュメンタリーらしい叙情性、絵…

『八月十五日、その日まで。』ラピュタ阿佐ヶ谷

ラピュタ阿佐ヶ谷は日本の古典映画専門のミニシアターですが6月26日から8月20日まで戦後60年記念企画『八月十五日、その日まで。』という戦争映画特集をしています。 7月に『海軍』(監督・脚本:田坂具隆)という太平洋戦争開戦2周年記念に公開さ…

『17歳の風景〜少年は何を見たのか』監督:若松孝二〜もがれた翼

母を殺した17歳の少年が自転車で日本海べりを北上。少年の言葉はほとんどありません。少年の吐息と車輪の音。脇を通り過ぎる車の音、波の音、海鳥のなき声などが重なります。風景は渋谷の雑踏、延々と続くアスファルト、海岸、波の中を突き進む砂地だった…

『1000年刻みの日時計 牧野村物語』監督:小川紳介

もう、残念としか言いようがありません。どうしてもっと早く観なかったのかと後悔しています。 24日日曜日の15:30からの上映は『1000年刻みの日時計 牧野村物語』の後編で、前編はすでに終わっていました。そればかりではなく、この日でneoneo座…

『日本国憲法』監督:ジャン・ユンカーマン

DVDを購入して、はじめて観たのは、通してではなく、途切れ途切れ、だいぶ前になります。今回見直して、だいぶ見落としていたことに気付きました。 そのことに気付かせてくださったさくら子さんに感謝。 冒頭のソウルフラワーユニオンの『戦火のかなた』はい…

ガチンコトーク@ポレポレ東中野

若松孝二監督映画『十七歳の風景』の公開を記念して、若松孝二が10代と語る会。 10代限定。映画もトークも無料です! 司会は7月6日、13日は山田広野 7月16日は宮台真司(都合により変更になった模様。山田広野さんの司会ということです)お近くにお…