『旅するジーンズと16歳の夏』監督:ケン・クワピス@恵比寿ガーデンシネマ

10月1日は都民の日であると同時に映画の日です(1日)。おなじ恵比寿にあるガーデンシネマで公開初日の映画『旅するジーンズと16歳の夏』を観ました。この映画、大の男も思わず涙するといううたい文句(笑)。恵比寿まで足を伸ばすことはなかなかないのでラッキー!!7時からの回には少しはやく、恵比寿ガーデンプレイスで10月10日までの土・日開催中*1ボサノヴァ2005のライヴを聞きながら、軽く食事。これまたボサノヴァが聴けてラッキー!!ボサノヴァのお好きな方はぜひどうぞ!
映画は仲良しの4人の少女が生まれてはじめて別々の夏休みを過ごすことになって、なぜか体型の違う4人にそれぞれフィットする幸運のジーンズを順番に送る。そのジーンズにまつわる夏休みを描いた作品です。原作はアン・ブラッシェアーズのベストセラー。
映画ではジーンズはストーリーをミステリアスに繋げてゆくものにすぎません。あまり成功しているとは言えませんが。
ゴーストワールド』にしても『子猫をお願い』にしても『エレファント』にしても『独立少年合唱団』にしても、少年、少女たちの物語には何か胸騒ぎがして、つい観てしまいます。
16歳にしては日本の少女に比べてちょっと大人びてみえる4人の少女たちはそれぞれにとても魅力的で、みんな何らかの悩みや戸惑いや焦燥をもっています。キャラクターの描き方がとても上手くて、飽きさせません。
そんな少女たちが、ジーンズのきずなを感じながら別々の夏休みを過ごして、それぞれの夏休みは、4人に共有されるのですが、このちょっと青春物語にありがちな心地よさは、一方で少女たちの問題が解決されたのではなく、現実の中で続いていて、乗り越えるべき問題の横たわっていることを漠然と意識させているという点で佳作といえます。
ご多分にもれず、思わず泣かされてしまって、ひと夏をへた少女たちに心からエールを送りたくなる作品でした。

さて、大の男のみなさまは思わず泣いてしまうでしょうか?





#夜の恵比寿ガーデンプレイス


【コメント欄関連URL】
都立庭園美術館
http://www.teien-art-museum.ne.jp/

『脱力の人』(著:正津勉)について
http://hc.iruka.ne.jp/cgi-bin/m3/iruka.cgi?mugendo

新国立劇場「ジゼル」〜能とバレエによる〜
http://www.nntt.jac.go.jp/release/r466/r466.html

*1:16:00〜センター広場、18:00〜グラススクエア