[ペパーミント・キャンディー』監督:イ・チャンドン
ずいぶん前にRさんがすすめてくださった韓国映画『ペパーミント・キャンディー』を観て、隣町まで返しにいった。おすすめどおり、韓国映画の質の高さを感じさせてくれる作品でした。
(映画の内容にふれています。未見の方はお気をつけください)
主人公・ヨンホが鉄橋で列車に立ちふさがるところから、過去へ時間をさかのぼって、物語は始まります。
出あったときの心のままならば、幸せに暮らしていたはずのヨンホとスニム。
主人公・ヨンホが幸せになることから、どんどん遠ざかってゆく姿を時間をさかのぼりながら追ってゆくのですが、その行き着く先に新兵として光州事件に従軍したヨンホを大きく変えてしまうある事件があります。
1999年制作のこの映画の一場面から、韓国民にとって、光州事件、民主化の運動が深い傷となって残っていることを知りました。
スニムの死の床に立ち会うことで、一挙にふたは開いてしまう。
人は心の奥深く、意識下に押しこめられているものと、どうすれば和解することができるのでしょうか。
テーマ曲のヴァイオリンのレクイエムが心に沁みます。