美術

「絵画の森」戦後日本美術の作家たち@川村記念美術館

(タイトルが上手くリンクできないので、下記にURLを貼っておきます。 http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/200812_forestJapan.html千葉県佐倉駅からバスで20分、川村記念美術館に行きました。 白鳥の遊ぶ池とよく手入れされた3万坪の庭園、館は…

『山下陽子展“エチュード ――ポートレイトに潜む夢”』@啓祐堂ギャラリー

コラージュのオブジェ作品。書物の形をしたエチュード。 展覧会の説明には 中世末期、王侯貴族たちが書き物机と書棚などを中心に揃えた小さな部屋(書斎)を「エチュード」と呼んでいたことから想を得て、本をかたどった小箱の中にさまざまな作家たちのポート…

『東逸子ーVANITAS・VERITASー儚きものたちのコレクション』@SAギャラリー

絵本「翼の時間」「月光公園」など独特な幻想世界を描く東逸子さんの個展。 東さんが個展をされることは珍しく、原画を目にするのを楽しみにしていました。 近作を中心にエッティング、水彩など。[rakuten:mikihouse:10001656:image]柔らかく、繊細なタッチ…

『舟越桂 夏の邸宅』@庭園美術館

9月23日で終わってしまいましたが、アール・デコ建築の空間に適度に配置された木彫彫刻とドローイング、静かな時間と空気を纏って、館内に溶け込んでいました。 はまりすぎるくらいに。 着衣の人物像のリアルで端正な美しさ、たたずまい。 彼の木彫は、現代…

横浜トリエンナーレ2008 9.13〜11.30

『オスカール大岩:夢みる世界展』@東京現代美術館

(タイトルにアクセスすると公式サイトにアクセスします) 展覧会のチラシの絵を実際にみたくて、行きましたが、予想を上回る刺激的なスケールの大きな作品群。 お花畑のようにみえたものは、はるか眼下に遠景として、夜の都会のビル郡、その上空を浮遊する…

『岡鹿之助展』@ブリジストン美術館

(タイトルをクリックすると、公式サイトにアクセスします) 変電所や灯台、城、教会、掘割、パンジーなど、静謐な時間を感じさせる岡鹿之助の絵に心魅かれていました。 その多くが雪の風景で、時間が止まったような、具象でありながらどこか現実離れした絵…

ETV特集再放送

NHK教育TV 『痛みが美に変わる時〜画家・松井冬子の世界〜』 6月21日(土)午前1:00〜2:00 【6月20日(金)深夜】 4月20日に放送されたETV特集を何気なくみていて、とても面白かったので、未見の方はぜひ。 若い女性の描く日本画の世界。 創作現場。 松井冬…

猥雑なることのあとには。

雪が降って、少し積もったので、散歩に出かけ明日には消えてしまう通りの雪に足跡を残してきました。 風邪は引いてしまいましたが、散歩はやはり、なによりの気分転換ですね。 お花屋さんをのぞいて、切花や鉢植えにできそうな、手ごろな株を買うのもいい。 …

土門拳写真展日本のこころ

時代とともに、写真があり、時代と変わらず写真がある。 そんなことを。 戦後の子どもたちの表情は、なつかしくも、その時代の過酷さを同時に思い起こさせます。 日本はつくづく貧しかったのですね。 今からみるとスラムのように見える日本の家屋。 ブルーノ…

兼松講堂 伊東忠太&山下啓次郎

上記、9月13日、国立の市制40周年記念『山下洋輔in兼松』で、一橋大学兼松講堂に。 山下洋輔は国立音楽大学の出身で一ツ橋大学でよく練習していたとか。 兼松講堂は、1927年、伊東忠太設計、2003年には改修工事をし、オリジナルの風格を残して、音響や…

「澁澤龍彦 幻想美術館」展@横須賀美術館

JR横須賀駅からタクシーに乗って、海岸線を20分以上走ったでしょうか?2900円もかかるとは・・・(苦) 海岸に面した丘陵に立つガラス窓の白い美術館。 美術館の前の芝生に寝転びたい衝動に駆られます。 澁澤龍彦の幼少期から死までの活動を追って、著書や彼…

夏休みだより1〜無言館、信濃デッサン館

思い立って、信濃デッサン館、無言館のある長野県上田市に行って来ました。 電車でいく場合 東京からなら新幹線で上田まで1時間半、そこから別所温泉線に乗って、塩田町に着くとシャトルバスがあります。 シャトルバスは一日6本なので、要チェック。 中央…

藤森建築と路上観察@オペラシティー・アートギャラリー

なんとなく、知っているつもりになっていて、行きそびれていましたが、会期(7月1日)も迫った6月29日に。すでに終了。 Sさんからの感想は「静かな前衛」 土俗的なものを感じていたけれど、たしかに・・・野蛮ギャルド? お気に入りは、大分県の温泉「ラム…

エリオット・アーウィット@シャネル・ネクサス・ホール

友人が見せてくれた会場から持ち帰ったというカタログのすばらしさに、早速、次の日には出かけました。 アーウィットは1928年パリに、ロシア人の両親のもとに生まれ、25歳でロバート・キャパに推薦され写真家集団マグナムに参加。 アンリ・カルティエ・ブレ…

『志野と織部』出光美術館

焼き物に詳しいというわけではありませんが、陶器の中で志野が好きです。 桃山時代に、朝鮮や中国からの陶磁器から一線を画する陶器として日本独自の発展を遂げた代表的なやきもの志野、織部を中心に。 黄瀬戸も それぞれの魅力がよく分かるいい器が展示され…

日本男子のソコヂカラ

・『シカラムータの春の花咲き乱れNIGHT2007』 4月4日(水)Star Pine's Cafe@吉祥寺 ・『藤森建築と路上観察:第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展帰国展』 4月14日(土)〜オペラシティーアートギャラリー@新宿 ・『映画は生きものの記録で…

たわわに実る樹

2日に一度アップしたので、それでアクセスしてくださった方もいるようですが、長くなったので、分けてあらためてアップしました。 東京の情報ばかりで・・・(^-^; 〇山下陽子銅版画展『花と果実の紋章』@啓祐堂ギャラリー 11月10日(金)〜11月21日(火) 〇『映…

弥生美術館、竹久夢二美術館

〇『生誕百年記念『竹中英太郎と妖しの挿し絵展』 〜エロティシズムとグロテスク・・・闇にきらめく妖美の世界〜』 2歳で、父をなくし、貧しい生活の中、子どもを家において、働きにいかなければならなかった帰りのおそい母を待ちわび、暗い家の中で幼い英…

『こほろぎ嬢』などなど

〇第19回東京国際女性映画祭〜映像が女性で輝くとき〜@東京ウィメンズプラザ 10月22日(日)〜26日(木) 10カ国15作品 スケジュールはこちら! 特に、期待しているのは浜野佐和:監督の『こほろぎ嬢』10月26日午後3時〜 尾崎翠原作の『こほろぎ嬢』『歩…

『さよなら ナム・ジュン・パイク展』@ワタリウム美術館〜大いなる遊び

「キャンドルTV」 ろうそく以上にろうそくを語り、TV以上にTVを語る。 古びたからっぽのTVの匣のなかに火をともした一本のろうそく。 炎を揺らめかせながらそこにある。 TVは、遠いものもすぐ近くにあるかのように、映像とみるものとの距離を感じさせない、…

天上のシェリー:西野達@エルメスギャラリー

エルメスの店内を横切って、シンドラー社のエレベーターで8階まで上がって、鉄骨で組まれた足場をさらに11階、ビルの屋上、プレハブのシェリーの部屋。 垂直に伸びたビルの上に乗っているという感じ・・・恐いんですけど(^-^; 日常の営みは限りなく天上に…

ロビン・ロード展@資生堂ギャラリー

横浜トリエンナーレ2005のロビン・ロード『アンタイトルド/シャワー』の襲撃をこの作品展で、反芻しています。 資生堂ギャラリーの作品は、パフォーマンスを分割映写するという彼独特の街路に突如出現させるマジックのような即時的な動きとインパクトあるサ…

眼Augen展2006@青木画廊

1961年の回廊当初からシュルレアリスト瀧口修造や作家の澁澤龍彦が関係してきたという幻想絵画で有名な青木画廊の開廊45周年記念、「眼Augen展2006」に行って来ました。 煉瓦亭の横の薄暗くて、狭い階段を上ると2階、3階に画廊縁の画家たちの作品が一、ニ…

『花いちもんめ』『花らんまん*1』中里春平

ずいぶん、前に書評を読んで、本を探したけれど見つからなくて諦めていました。当時、ネットで本を探すことを知らなかったのです。 書評は大内史夫氏によるもので、とても丁寧に書かれていたので、本を読んだかのように錯覚していました。 けいせい出版が倒…

武満徹/Visions in Time@東京オペラシティアートギャラリー

もっと、早く行くべきでした。 とても後悔しています。 ギャラリコンサートや武満が音楽を担当した映画の上映がすでに終わっています。 観るもののまばらなギャラリー。 武満徹がいる。 鼈甲色の古びたスピネットピアノの傍らに、 象牙の鍵盤や譜面台に拡げ…

『美術館の遠足』@西宮市大谷記念美術館

毎年一日だけ、『美術館の遠足』というイヴェントがあり、今年は10回目、最終回ということで、出かけて行きました。 最後はあっと驚かせます。と主催者のサウンドアーティスト藤本由紀夫さんは9回目の去年語っていたそうですが、やっぱり、驚きました。 …

ジブリ美術館〜いせや本店@吉祥寺〜

ジブリにははじめて行きました。いつか行ってみたいと思ってはいましたが、前の月の10日に前売りをコンビニで買うというシステムになっているんですね。 その一切合財をFさんおまかせで(^−^; 春休み、雨の日にもかかわらず、以前から予定していた親子連…

封印された星★瀧口修造と日本のアーティストたち@椿画廊

瀧口修造の 「無題(巖谷國士に捧ぐ)」 というデカルコマニーが印刷された案内状に弾かれ巌谷國士の『封印された星』出版を記念した展覧会に行きました。 瀧口修造のデカルコマニー、会場のようすはこちら 印象的だったのは、 桑原弘之の数点あった小さなオ…

日乃ケンジュ個展@啓佑堂ギャラリー

世界堂でちょっとした買い物をして、品川からざくろ坂を上って、7時ころ啓佑堂に。 奈良から個展の為にいらしていたケンジュさんにお目にかかることができました。 ケンジュさんの木炭、鉛筆で描く人物や動植物は不思議な感覚を呼び起します。 まがまがしさ…