「絵画の森」戦後日本美術の作家たち@川村記念美術館

azamiko2009-02-04


(タイトルが上手くリンクできないので、下記にURLを貼っておきます。
http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/200812_forestJapan.html

千葉県佐倉駅からバスで20分、川村記念美術館に行きました。
白鳥の遊ぶ池とよく手入れされた3万坪の庭園、館はヨーロッパの修道院のよう。
会期も迫ったコレクション展は、行きも帰りもバス(無料)の乗客はひとり。
これで採算が合うのだろうか?
と、ちょっと心配になりますが、DIC株式会社と関連企業の集めた1000点にのぼるコレクションを研究所の敷地内に設立した美術館に収蔵して公開しているので、企業イメージ、税金対策でもあるのかもしれません。


作品リストも案内図もなかったので、入り口近くの階段をあがり、2階の展示室から。
天井も高く、広い部屋は大作が並んでいます。


絵でもオブジェでも、向かい合っている、観ている作者の姿がそこにあるように感じてしまう作品があって、それは決して多くはないのですが。


斎藤義重 《「反対称」三角形》 1976年、若林奮 《振動尺I〜IV》 1979年、
李禹煥 《線より》〜筆使いに作者の息つかいを感じます。いつもながら。

大作の中に瀧口修造の《デカルコマニー》や《吸い取り紙》があって、紙とインクそのものをいつくしむような作者の目や紙を広げる手先が浮かんできます。


臙脂ががったオレンジ色ただ一色バーネット・ニューマンの《アンナの光》〜この部屋のために描かれたのか、この絵のためにこの部屋が設えられたのか、白い壁と白いブラインドを通して映る遠景の中に。


一階には黒と白の濃淡で描かれた対の屏風画、長谷川等伯の烏鷺図屏風がありました。
ここに等伯が・・・あまりに思いがけなかったので、ちょっと興奮してしまいます。
署名をみていると等伯の筆をもつ姿が浮かんでしまうのです。


海や星、乙女をテーマに7つあったジョゼフ・コーネルのコラージュも気に入りました


展示数は決して多くはないけれど、3時間かけて行った甲斐もあった、と思い、HPの所蔵リストをみてびっくり!
レンブラントもモネも藤田嗣治も観ていない(苦)
作品リストも案内図もなかったので、全館2回はまわったにもかかわらず、101と102の展示室を見落としてしまったようです。
何かに阻まれたのでしょうか・・・。



次回は花菖蒲、睡蓮の咲くころに。





#螺旋階段