土門拳写真展日本のこころ

azamiko2008-02-08



時代とともに、写真があり、時代と変わらず写真がある。
そんなことを。
戦後の子どもたちの表情は、なつかしくも、その時代の過酷さを同時に思い起こさせます。
日本はつくづく貧しかったのですね。
今からみるとスラムのように見える日本の家屋。
ブルーノ・タウトがごく平均的日本人の住む家をスラムと書いていたのもわからないでも・・・。


土門拳は一枚の写真を撮るために入念に時間をかけたようです。
怒りで椅子を投げつける寸前の梅原龍三郎の表情。
壊れた枠を補修した眼鏡をかけた、破れ障子の前の志賀潔
彼の赤痢菌の発見によってどれだけ多くのひとが救われたかはわかりませんが、赤貧の彼の表情は、土門拳の説明書きとともに胸にこたえました。
三島由紀夫の写真が、ネガフィルムをそのままポジに焼いた数本を並べて額に収めているのは、一枚を選び出すことができなかったということなのでしょうか。2月11日まで。100円。