カペラ・イストロポリターナ〜アストラ・ピアソラ&アントニオ・ヴィヴァルディ 2つの『四季』〜@武蔵野市民会館

20日は、ヴィヴァルディとピアソラのそれぞれの『四季』をスロヴァキアフィルのメンバーにより結成された室内楽オーケストラ、カペラ・イストロポリターナによる演奏。楽しみにしていたコンサートです。

編成は、第一、第二ヴァイオリン各4名、ビオラ3名、チェロ2名、コントラバス1名、チェンバロ1名。
ピアソラの『四季』を室内楽オーケストラでというのは面白い試みですが、ヴィバルディの『四季』とともにというのに期待していました。
演奏は春夏秋冬にしたがって交互に。
予想を超える面白さ!
特に『ブエノス・アイレスの春』ベスト・セレクション
音楽の世界がボーダレスだというのは、今に始まったことではありませんが、ピアソラの春は迸る熱情が地中から沸きあがってくる胎動そのもののようにうごめく春です。
タンゴ、ジャズのリズムに乗って、明確な高い音楽性をもつ室内楽オーケストラによって演奏されるさまを想像してみてください。
生のステージを聴けてしあわせ〜。
現在、カペラ・イストロポリターナによるピアソラの四季はCD録音されていませんが、ピアソラ自身が1970年に演奏している『レジーナ劇場のアストル・ピアソラ 1970』というライヴ版(アマゾンを検索したところ、カスタマーが全員☆5つをつけている最高傑作といわれるCD)があるというので、早速注文。
ピアソラ自身によるバンドネオン演奏の五重奏団とチェンバロの加わった室内楽オーケストラとの違い・・・とても楽しみです。

ヴィヴァルディの『四季』はソロの部分をウェーブのかかったたゆたうようなブロンドをなびかせたスイス人ヴァイオリニスト、イザベル・マイヤー。
パガニーニが愛用したという1698年製のストラディバリウスを使っての甘美な芳香漂う音色がオーケストラに融けこんで、緊張感とともに、こちらもみごとなハーモニーでした。


CD『レジーナ劇場のアストル・ピアソラ 1970』が到着、聴きました。
カペラ・イストロポリターナの『ブエノスアイレスの春』とはかなり違う。
ピアソラバンドネオン主導。
このCDの中では『REVOLUCIONARIO(革命家)』が一番いい。
たしか、これはゲバラへのオマージュ。ライヴ盤で観客の反響もすごい。
自身の弦楽嗜好をあらためて認識。
ヨーヨーマのチェロやクレーメルのヴァイオリンで聴くピアソラ同様、タンゴのリズムを奏でる弦楽器がいい。