[雑記][街・お店]とんとん

azamiko2006-03-25

春休みでバイトもお休み、うちでゴロゴロしているKとちょっと遠いラーメン屋さんに自転車で行こうということになった。

何年ぶりだろうか。
開店してまもないころ、食事どきにはお店の外に行列のできるL字カウンターだけの北海道ラーメン、とんとん。
そのころ、30代後半(?)のご主人はいかにも脱サラで、7:3に分けた頭髪に真白いTシャツと前掛け、無口で、几帳面そうでお店も整然としていた。
ひたすら麺を茹で、こってりスープを注いだ中に麺を落とすというのを続けながら、丁寧な挨拶を客に返していた。
他に男性店員がふたり。ネギ、わかめ、コーン、のり、メンマ、チャーシューなどを盛り付けて出す人と食器洗い専門のひと。
小さな店でも客は入れ代わり立ち代りなので3人はそれぞれ忙しい。
お店の人も、お客も粛々とらーめんをつくり、たべるという、ラーメンのための静かなちょっと緊張した時間が流れていたのだ。


ラーメンって、何だか、急に食べたくなることがある。自転車で約20分。
5時半頃にとんとんに着くと、若い男性客がひとり。
数年前のようなラーメン時間ではなかった。

カウンターの中には、アルバイトらしい美しい女性がひとりいて、主人はお店の電話を使って、どこかの親しい人に電話をしていた。
脱サラのイメージはもうない。
女性はまだ間がないのか、券売機にコインを入れても入れても戻ってくるので、尋ねてもよく分からず、電話中の主人に遠慮がちに「マスター・・・」と呼びかけて機械をいじっていたが上手くいかなかった。
女性客があとからもう一人。
私たちは券を買うのを諦めてお金だけ払ってカウンターに座ると、マスターはやっと電話を切って、券売機を直していた。
以前と違いお店はのんびりした雰囲気。
女性が大きな鍋に麺を3つ入れる。
TVでは大相撲13日目。モンゴル出身の白鵬が勝って12勝1敗。大関取りがかかっている。
白鵬が花道を通って支度部屋に帰る後姿を写していた。
前日と先場所と勝った出を待つ横綱朝青龍とすれ違う。朝青龍は目を合わさず、じっと前を見たままちょっと眉根を寄せ困惑したような表情をしていた。
TVってあんなふうに写してしまうのだ。
そういえば、全日本で浅田真央が完璧な演技をしたあとに、安藤美姫の表情を映していたらしい。
琴欧州栃東に破れ9勝6敗。
思わず「あ〜まけっちゃったあ!」というと
琴欧州のファンなんですか?」といつのまにかカウンターに戻っていたマスターが言った。
「あんまり調子よくないから・・・いちおうファンかしら?」
「今、怪我してるでしょう・・・ひざ。怪我しちゃうとね・・・」
「踏ん張れないですね〜」
意外や意外、主人は気さくな人だったのだ。
朝青龍千代大海に勝って12勝1敗。
こういうラーメン時間もいい。


Kはコーンたっぷりのコーンラーメン。私は葱たっぷり、ネギラーメン。
どちらも600円。駅前と比べると100円〜200円は安い。
ブラックペッパーをふりかけ、おろしにんにく(匂いの残らない)も入れて・・・。
携帯撮影するのだった(後悔)
食べるのに必死で思いつかなかったのです。
細めで柔らかめの茹で具合、ちょっと透き通って、麺が美味しい。
でも、やっぱり、以前の方がもっとスープが美味しくて、感激したような気がする。


6時近くなって、もうひとり学生風の女性がアルバイトにやってきた。
これから、混む時間帯なのだろう。
以前は男性ばかりのお店だったのが、何らかの事情で女性を雇うようにしたのかもしれない。低賃金?お掃除が行き届く?単なる主人の好み?
帰りがけにもうひとりお客。以前のように混んではいないけれど、繁華な場所でないことを思えば、まあまあの入りか。
6時をすぎるともう暗い、道沿いに大木のこぶしが白い花だけをつけて満開。
遠くからみると、生成り色のこの花が私は好きだ。


帰り道、延滞していた本を図書館に返却。
公民館にもいつも返し忘れていた傘を返却。
な、なんと、ノートを調べたら、去年の6月に借りていたものだった(^−^;



#キノコの親子とお人形(イタリア製)〜帰り道で寄った雑貨屋さんで衝動買い




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