『影の光』@原美術館

azamiko2006-01-12

8日は午後から、品川の原美術館オラファー・エリアソン『影の光』に行った。

作品数は少ないけれども、なかなか面白い展覧会だった。
入場料1000円は少し高いが、絵画作品のように手軽に取り外しできるわけではなく、展示場所に合わせて設えなければならないので、コストがかかるというのも肯ける。


最も印象的だったのは、『Beauty』と名つけられた高い天井から降り注ぐミスト。
半地下室のむき出しの冷たいコンクリートの壁に凭れながらみていると、ライトをうけて、金糸銀糸を織り込まれた一枚の風にそよぐカーテンのように輝きながらゆれている。
降り注ぐかすかな音。
回転するレンズを使った作品は露光機から光りを受けて、壁に投影し、未来永劫まわりつづける宇宙的なものを思わせる。
螺旋状の動くオブジェの投影も空気を歪曲させているかのようにゆらめいている。
これらの作品は、誰でもが自然現象から感じる普遍的美といえる。
そして、そういうものを作品として提示するということに現代アートとしての意味があるように思う。

落ち着いた佇まいのこの小さな美術館は若いカップルのデートスポットになっているようだ。
芝生の庭に面したガラス貼りの落ち着いたカフェもいい。

その後、有楽座で『ロード・オブ・ウォー』へ。