『カムイ伝』著:白土三平〜遅すぎた読者

azamiko2005-11-09

1巻と2巻読んだだけですが、もっと早く読むべきでした。
未読の方はせめて、1巻だけでも読んでみてください。13〜15巻は必読だと言われているようです。幼い頃、兄の少年雑誌白土三平の『シートン動物記』を繰り返し読んだ記憶がある私にとって、『シートン動物記』は『カムイ伝』を書くプロローグだったのではないかと思えます。あるいは、いつか『カムイ伝』を手にとる子どもの為に『シートン動物記』を書いたのかもしれない。カムイ伝全集―決定版 (第1部1) (ビッグコミックススペシャル)

白土三平の描いた『シートン動物記』は、それほど原作で読む以上の衝撃を私に与え、『カムイ伝』との繋がりを連想させます。
小学館文庫版、第一巻には中沢新一の解説があり、3つの自然(動物的、狩猟民的、農耕民的)のせめぎあいを縦糸に、商人の世界と武士の世界が横糸となって絡みあう物語と語っています。ためしに読んでみるのならば、この小学館文庫版が古書店で安く手に入るはずです。我が家の近くでは365円(笑)。BOOK OFFなら100円(?)長い道 (Action comics)不思議な少年(4) (モーニング KC)
tosukinaさんのご紹介の全集は小学館より刊行。1200円(+税)。画業50年記念。各巻に解説があるようです。3巻目を購入しましたが、やはり文庫に比べて読みやすいですね。こうの史代の『長い道』と山下和美不思議な少年4』も買いました。

【参考】小学館公式サイト『カムイ伝田中優子(社会学
江戸時代の差別構造外観
『カムイ伝』から見える日本