『田原桂一 光の彫刻』庭園美術館

光の門


行ってきましたー!!本日最終日。あぶなかったー!
10月1日『エミール・ノルデ』を観にいった時に必ず観にいくつもりでいたのです。
(初期痴呆症かと思うくらい記憶障害が散見されるきょうこのごろ。なぜ、この日を覚えていたかというと、この日は都民の日だったからです。つ・ま・りー都民の日で無料だったのです!都民の日には都立美術館、都立公園、都立動物園、都立博物館(なかったか?)・・・etc無料です!みなさま、都民の日には、都民のみならず、千葉県民も、埼玉県民も、神奈川県民も・・・都立文化施設にGO!多いに利用いたしましょう!無料で愉しめまっす!あ、都立病院は無料ではないと思いますが)
うっかり見損ないそうでしたが、『雑巾ダイアリー』のyukariさまに会期を教えていただいたおかげ、セーフ。『雑巾ダイアリー』の東京散歩の項の1月16日の日記に書かれていますのでこちらも是非チェックしてみてくださいませ。アート満載!コアですよ。タイトルもいいですね〜。

田原桂一 光の彫刻

田原桂一 光の彫刻

ところで、なぜ、是非観にいこうと思っていたかというと、ポスターが大変気に入ったからなのです。ごらんいただけないのが残念!葉書も売り切れていました(泣)。そのポスターは田原桂一が30年前パリのアパルトマンの屋根裏部屋に住み始め、パリの街を窓から撮った『窓』シリーズの一枚なのですが、日本の湿潤な光とは違う光、汚れた窓ガラスを通してぼやけて写るパリの町や空を写しているのですが、写しているパリの街や空以上に、写っていないこちら側の屋根裏部屋の中の隔絶した一室をこそ写しているかのように感じさせました。
この『窓』シリーズは初期代表作ですが、そのほか、『トルソー』と題した一連の彫刻を撮ったものもよかった。印画紙だけでなく、ガラス、石灰岩、布などに写していて、特に、石に写された彫刻は、数年前に訪れたドレスデンの街に残る第二次大戦中に破壊され、瓦礫となった建物に施されていた彫像を、なぜか鮮明に思い出させました。高い建物の爆撃を受けながらも無残に残る彫像たち。見あげていると、その佇まいは朝の光に包まれて荘厳でさえありました。
光の粒子ををそっと二本の右手で包みこむような『ロダンの手』や光を吸収しているかのような肉体のしなやかさや強靭さを感じさせるトルソー。
2枚の布地にぶらして転写した女体の彫刻は、光によって、表情を変え、動きを感じさせ、オリジナルの彫像に劣ることなく、というより、また異なった肉体のエレガンスを引き出している。
クロソウスキーなど老芸術家たちを撮った『顔貌』シリーズもいい。
外はちらほら小雪が舞い始め、庭園を眺める間もなく、美術館への道に設えられた『光の門』をカランコロン!(撮影の音)。カップルのデートスポットでもあるのでしょうか?ここ庭園美術館は?
帰りには行きにチェックしておいたベアショップで、お座りする白い熊さんと熊さん用ピンクのセーター一着をお土産にひとり家路に着いたのでした。
携帯で撮った『光の門』も無事アップできました。(わーい!)