アレクサンダー・ガヴリリュク ピアノリサイタル@オペラシティー武満メモリアルホール

azamiko2007-12-05



1984年ウクライナ生まれ。
ロシアピアニズモ伝統のピアニスト?
期待以上のすばらしさ。
壮大でロマンティック、繊細さと超絶技巧を兼ね備えた表現力あふれるエネルギッシュな演奏です。
知名度は高くないので、空席もありましたが、観客を間違いなく魅了したはずです。
モーツァルトもよかったですし、ラフマニノフの「音の絵」をもう一度聴きたくて、この日演奏した曲を収録したDVDを購入しました。
DVDは今年の5月、フロリダで録音されたものですが、オペラシティー2階1列で聞い方がよかったのは、演奏の差というより、ホールの響きの差、オペラシティーの音響がとてもいいということだと思います。


「音の絵」は、リストの「超絶技巧練習曲」に比べられる作品ですが、死の影を感じさせるドラマティックな練習曲です。
M.モシュコフスキ、 M .バラキエフ のはじめて聞く2曲も、彼の力量を強く印象付けるものでした。          
アンコール曲は5曲しか曲名が発表されず、途中で立ったので、よく分かりませんが、8曲はしたはずです。
暗譜で、いくらでも弾けるのでしょうけれど、アンコールはせいぜい3曲くらいにしておいた方がいい。
もったいないです。
どうしても、早弾きになってしまうという印象を受けます。
観客へのサーヴィスでしょうけれど、せっかくの演奏、ベストで聴きたいですね。



・J.Sバッハ/F・ブゾーニ編:トッカータとフーガ ニ短調BWD 565
・W.A.モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調K.576
・F.シューベルト: ピアノソナタ第13番 イ長調D.664
・S.ラフマニノフ: 練習曲集「音の絵」
・M.モシュコフスキ:15の熟練の練習曲 Op.72より第11番変イ長調 
・M .バラキエフ :東洋風幻想曲「イスラメイ」


アンコール曲
・スクリャーピン:3つの小品:作品1エチュード
・スクリャーピン:エチュードOp8−12
ショパン:幻想即興曲
リムスキー=コルサコフ:くまんばちの飛行(シフラー編)
・フィリペンコ:トッカータ