久保田巧ヴァイオリン・リサイタル

29日(日)の午後は新所沢の松明堂音楽ホールでバッハの無伴奏ヴァイオリンを聴きに行きました。久保田さんは1984年ミュンヘン国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門で日本人としてはじめて優勝するなど国際的に活躍するヴァイオリニスト。曲目は
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調
無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調
松明堂ホールは駅から歩いて5分、100人ほどの小さなホールでチェンバロリュートなど古楽器の演奏をよくやります。会員になっているので、2月にアナ・ヴィドヴィッチ ギターリサイタル、3月には佐藤允彦2DAYSの2日目水彩画を描く青木美和さんとのコラボレーションにも行っています。(これらのことはブログに書いていませんが)
3時の開演少し前に入りましたが、たまたま前列2列目の正面があいていました。久保田さんの演奏を聴くのははじめてですが、とてもバランスのとれた力強い演奏でした。使用楽器は1731年、ピエトロ・グァリネリ。ヴェネチア製。シューベルト:幻想曲 ハ長調

ヴァイオリンというのは不思議な楽器です。長い年月を経て、音色に磨きがかかる。代々名演奏者によって演奏されてきたからでしょう。音色は弾き手がつくると言われています。下手な演奏者によって演奏されているとたとえいい楽器でも奏でる音色も変わってしまうといいます。音色は枯れた感じで重厚に響きました。好みからいうと、もう少し甘い感じが好きですが。
18世紀に作られたこの楽器のバッハのなま音を全身に浴びました。シャワーのごとく。 本当に気持ちのいい午後でした。