『パンチョギ伝』〜マダン(広場)劇

azamiko2005-05-13

一昨日は神楽坂にあるシアター「IWATO」で韓流演劇日本公演『パンチョギ伝』を観にいきました。〈安山し文化芸術の殿堂の家族劇〉
シアター「IWATO」は以前tosukinaさまがコメント欄でご紹介くださった劇場です。
朝鮮の民族楽器や歌、ダンス、パフォーマンス、あそび(ノリ)、仮面(タルチュム)、民族衣装などを使った場面展開、日本語によるとても表情豊かで、質の高い家族劇でした。
映画ばかりではなく演劇もなかなかです。
パンチョギとは半分と言う意味で、生まれながらに身体が半分しか機能しない少年のお話しです。みんなに苛められ、トッケビ(魔物)にとりつかれたパンチョギがニプリという少女を愛する気持ちからトッケビを追い払い、それとともに身体もハンチョギ(完全)になり、パンチョギとニプリは幸せな結婚をするというお話しです。
家族や村落共同体からの逸脱と融和というテーマが背景にあります。
少し気になったのは、とりついていたトッケビ(自分の中の魔物)がいなくなるとともに、動かなかった半身が動くようになるのですが、障害があるということがトッケビがついているということだという解釈もできなくもなく、その部分が少し気になりました。
クライマックスのトッケビがとりつくシーンが、前列に座っていた子どもたちを恐がらせました。泣き出す子どもも。パンチョギを励ます歌をみんなで歌ったり、トッケビが客席の観客にとりついたり、ふたりの結婚式のシーンでは客席にお菓子を配ったり、観客を引き込む演出もなかなかです。いきなり後ろから抱きつかれびっくり!
客席は120くらい、平日5時からの公演にもかかわらず満席。シアター「IWATO」では2日間だけの公演でしたが、他でも巡演するのでしょうか。韓国からこのためだけの来日だとしたらとてももったいないと思いました。