[美術]『ヴィルヘルム・ハンマースホイ〜静かなる詩情〜』@国立西洋美術館

azamiko2008-11-27



デンマークのこの画家を知るのははじめてです。
ハンマースホイの描く部屋は彼の内部そのもののように感じます。
建物は肉体の暗喩であり、ローマを旅したときに唯一描いたという『ローマ、サント・ステーファノ・ロトンド聖堂の内部』の不規則な円柱や『室内、ロンドン、ブランズウィック・スクエアの眺め』の窓枠をみていると私たちは、だれも肉体の檻からでることはできず、その内部の風景を意識させられます。
風景画は少ないものの丘陵とリズミカルな雲の浮かぶ空『ライアの風景』に、檻から出た開放感を感じました。


彼もまた、肉体の内部の風景をみていた幻想画家なのだと思いました。
12月7日まで。