Sさんへ

azamiko2008-10-10






水影のひいてゆく浜貝をあつめてきみの指先細けれど





スコールゆき雲間の光背に受けて海の記憶をあつめておりぬ





水を蹴るきみの足裏まぶしくて少女となりしふたたびの夏





この浜のわんこがいつもついてきて貝殻の音スカートにくるまれ





手のひらをかざせば岬遠けれど波の寄せくる渚あれかし