[音楽]ヴッパータール交響楽団@武蔵野市民文化会館大ホール
もう、だいぶ前になりますが、10月9日、はじめて聞くブルックナー、期待以上によかったので。
オーケストラのよさと指揮者の役割をあらためて思いました。
指揮は2004年からドイツ、ヴッパタール市の音楽総監督上岡敏之。
ワグナーの後援者ルードヴィッヒ2世に献呈されたブルックナー交響曲第7番ホ長調は、敬愛するワーグナーへの追悼の念がこめられ、曲想はワーグナーを想起させるものがあります。
7番としては最長の約90分、終わった時には、47才の上岡がぐったりと、指揮台の後ろのバーに凭れかかるほど。
ブルックナーは自作を改定するため、いろいろな版があるそうです。
この日の演奏は、
以前、ノヴァーク版でこの交響曲を演奏したところ、多くの疑問を感じた。そこで、今回はハース版の使用を考えたが、これにも満足できない所が少なからずある。熟慮の末、ハース版を基に、作曲家の自筆譜と初演当時フランク・シャルクヤアルトゥール・ニキシュらが手を加えたスコアから取捨選択し、ブルックナーが望んだであろう繊細なこの曲本来の響きに近づきたい考えた。(上岡敏之)
と、いうわけで、上岡による独自の版ということになり、それだけに思い入れの熱のこもるものだったのでしょう。
壮大で、豊潤なオーケストレーション。
楽団の実力もかなりのものです。
常任指揮者だからこそ可能だったのではないかと思います。
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』OP.20
A.ブルックナー:交響曲7番ホ長調
・アレグロ・モデラート
・アダージョ
・スケルツォ
・フィナーレ
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