自立生活サポートセンターもやいの窮状

azamiko2008-10-22



若年者に対する施策が皆無といっていい状況の中で、生活困窮者やネットカフェ難民の自立支援をしてきた「もやい」が主力後援企業の倒産で、活動が窮地に立たされているということを、「村野瀬玲奈の秘書課広報室」の10月19日の記事で遅ればせながら知りました。
以下、もやいの緊急カンパのお願いと中日新聞の記事を転載いたします。
関心をおもちの方は、よろしくお願いいたします。




*《緊急カンパキャンペーンご協力のお願い


9月24日、私たちNPO法人自立生活サポートセンター・もやい(以下、<もやい>)と協力関係にあった株式会社リプラスが、東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを行い、破産手続きが開始されました。


リプラスによる協力が始まる2006年3月以前、<もやい>の活動は全員、無償のボランティアによって支えられていました。
リプラスの株式上場に伴い、社会貢献の一環として<もやい>の事業を支援したい、という申し出があり、2006年度以降、以下の点で協力をしていただいていました。


・入居支援事業における提携:<もやい>が連帯保証人となる方々については、家賃保証をリプラスが担い、入居者のアフターフォローや退去時の原状回復を<もやい>が担当する。リプラスは、従来の<もやい>のやり方(あくまで賃借人の利益に立つ)を尊重し、<もやい>と提携して保証する入居者については、滞納が生じても督促等を行わず、<もやい>に対応を一任する。


・事業全体への資金援助:人件費・事務所費など年間1320万円を寄付。


リプラスの賃貸保証部門を引き継ぐ会社は今のところ見つかっておらず、リプラスの破産により、<もやい>は年間予算の約40%にあたる寄付金を失うだけでなく、連帯保証人となる方々の家賃保証も負っていかざるをえなくなります。


今春以降、リプラスの経営悪化が伝えられ、<もやい>事務局では体制の見直しを進めてきました。今秋には、<もやい>の生活相談事業を多くの方々に支えていただくための新たなプログラムを立ち上げる予定になっています。


現在、入居支援事業対象者(<もやい>が保証人になってアパート入居を果たされた元ホームレス状態にあった人たち)は累計で1350世帯に達し、また生活相談を求めて<もやい>を訪れる人たちは、電話やメールによる相談なども含めると一ヶ月約100件に達しています。


私たちは、2001年発足時の当初の理念どおり、今後も、アパート入居支援、生活相談、交流事業(居場所作り)を通じて、貧困状態に追い込まれた人たちが生活基盤を作るお手伝いをし、孤立を防ぎ、人々が安心して生きられる社会の実現に向けた活動を、維持・発展させていきたいと願っています。


住居の確保、生存権の確保は、人々が人間らしく生きていくための最低限の基盤であり、その基本的な基盤が崩壊している今の日本社会のあり方にも、引き続き声を上げていきたいと考えています。


相談者の受益者負担が成り立たない、さまざまな偏見にさらされて支援を受けづらい(アンダーサーブド)私たちの活動は、多くの方たちのご寄付によって支えられています。


今後とも、私たちは<もやい>の事業・活動を維持・発展させていくための様々な取り組みをしていきたいと考えておりますが、当面、この危機を乗り切るため、緊急の資金カンパをお願いいたします。

                2008年10月1日

特定非営利活動法人自立生活サポートセンター・もやい
 理事長 稲葉剛
事務局長 湯浅誠


<資金カンパお振込み方法>


臨時特別カンパ 1口50000円(何口でも)
サポーター会員 年会費1口5000円(何口でも)
その他、一般の(金額自由)の寄付も歓迎です。


*ゆうちょ銀行振替口座 No.00160-7-37247
口座名「自立生活サポートセンター・もやい」


三菱東京UFJ銀行 新宿通支店 普通 3149899 
口座名「特定非営利活動法人 自立生活サポートセンター・もやい 理事長稲葉剛」
(トクテイヒエイリカツドウホウジン ジリツセイカツサポートセンターモヤイ リジチョウイナバツヨシ)


三菱東京UFJ銀行の口座へのお振込みをされる場合は、連絡先の御住所と御氏名、金額の内訳をメールにて送信の上、上記口座に入金をお願い致します。


*クレジットカード募金(イーココロ経由)
https://www.ekokoro.jp/card/index.php?ngo=147
募金の仕方・クリック募金の仕方は
http://www.moyai.net/modules/weblog/details.php?blog_id=314


10月1日以降、たくさんの方から寄付を寄せていただいています。
ありがとうございます。
一部に誤解が生じているようですので、ここで改めてお知らせさせていただきます。


東京新聞の記事で「カンパは一口5万円」と出ましたが、それは5万円未満を受け付けない、ということではありません。
今回の緊急カンパキャンペーンにあたって、私たちは3つのコースを用意していますが、そのうち1)のみが報道されてしまったのでした。
以下、いずれでも結構ですので、ご検討いただければ幸いです。
1)臨時特別カンパ 1口5万円
2)サポーター会員 1口5000円
3)一般寄付 1円〜いくらでも

「もやい」ピンチ 後援社破産、ホームレス支援困難

        2008年10月5日 中日新聞朝刊


 ホームレスやネットカフェ難民などの生活困窮者を支援する特定非営利活動法人NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)の活動が、主力だった後援企業の破産で窮地に立たされている。活動の危機を乗り切るため、もやいはカンパなどを募っている。


 破産したのは不動産会社「リプラス」(東京)。もやいのアパート入居支援活動に賛同し、2006年4月から、1人6カ月分の家賃保証と、もやいに毎年約1300万円を寄付してきた。もやいは、生活困窮者の自立のため、賛同する会員が連帯保証人となって、アパートに入居できる支援を続けてきた。湯浅誠事務局長(39)は「住居の確保は人間らしく生きるための最低限の基盤」と話す。


 しかし、リプラスは米サブプライムローン不況などの影響で経営が悪化。9月24日、破産手続きを東京地裁に申し立てた。もやいは年間予算の約40%を失うことになる。


 残る収入は一般の人や企業からの寄付、会費、連帯保証人申込者の保証料(1人2年間8000円)になる。元生活困窮者ら6人を有給スタッフとして雇用しているが、人件費の削減が避けられない。


 泊まるところのない相談者のために、一時宿泊所として借りていたアパートの部屋も手放さなくてはならなくなるという。
 もやいに連帯保証人になってもらい、アパートに入居できたのは首都圏を中心に約1350世帯に上る。


 ネットカフェや個室ビデオ店などで寝泊まりしている人の場合、日雇い労働などで収入があっても、保証人がいなかったり、まとまった蓄えがないために敷金・礼金などが払えず、アパートを借りられないというケースが多い。現在も毎月約100件の生活相談がある。


 湯浅事務局長は「支援企業を探しているが、当面の危機を乗り切るため、緊急のカンパをお願いしたい」と話している。

 カンパは1口5万円。振込先は、ゆうちょ銀行振替口座00160−7−37247。口座名は「自立生活サポートセンター・もやい」。


◆「何とか続けたい」理事長
 「もやい」は2001年、ともに東大出身で塾講師だった稲葉剛理事長(39)と大学院生だった湯浅事務局長が立ち上げた。


 当初は、ほとんど2人が生活困窮者の連帯保証人となってアパートを借りていた。03年、NPO法人となり、生活保護申請のサポートや生活相談なども行っている。アパートに移った人が孤立するのを防ごうと、交流の場となるカフェも運営。元ホームレスの人らが焙煎(ばいせん)するコーヒーの提供、販売などを行っている。


 稲葉理事長は「投資で利益を求めた米金融機関の破たんの影響がこうして一番弱いところに出て来てしまう。景気後退で相談者はますます増えており、何とか活動を続けたい」と訴える。

                  


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